衆議院選挙(2024)の期日前投票者数が、軒並み低調だ…
という大手マスコミ各社の報道が見られるけど、実際のところどういう事情なんでしょうねコレ。
「自分の生活の満足度が高い人が多いと低投票率となる」
とはよく言いますが、それてつまり良政が敷かれている事の裏返しではあるのですが、日本の今現在の一般的庶民(私含め)の生活の満足度、幸福度が高いかと言えば、決してそうとは思えない。
むしろ大勢としてはその逆でしょう。
ならばなぜ、この低投票率なのか…
何が要因となって、現時点
(10/26時点… と言うか記事の時点だから1/25あたりか?)
での期日前投票者数が低く出ているのか考察すると…
(1)今回の衆議院選挙(2024)はあまりのドタバタ解散で、候補者・選挙関係者・有権者の選挙準備が全く整っていなかった。
(2)単純に政治に興味関心の無い人が増えた。
(3)その他の要因。
このあたりなんでしょうかね。
(3)に諸々含まれまくっているんでしょうけど。
まず(1)の要因に関しては、今回の衆議院選挙(2024)に関してはかなり大きな要因ではあったでしょうね。
何せ今回の選挙って、石破首相が首相就任前から衆議院の解散を宣言… という前代未聞の横紙破りをやってのけたので、過去に例が無い程のドタバタ選挙になっている。
なにせその公式発表(9/30)から公示日(10/15)まで、僅か2週間程度しか無かった訳ですしね。
候補者の擁立ひとつとっても、解散権を持つ首相を擁し、まず準備と先手が打てる、アドバンテージのある自民党ですら、この日程では相当厳しかったんじゃないかなと。
そうなると野党は尚更。
まあこれは、自民党側の狙っていたところなので当然なのですが。
あと、各地域の選管も対応に追われ、大変だったみたいですね。
石破首相は、衆院解散発表時には「各地選管の準備期間も鑑み…」とか、選挙関係者への配慮らしき言葉も挟んでいましたが、現場の方からすれば、「何を言ってんだコイツは」状態だったでしょうね(汗
「投票案内はがき(投票所入場整理券)が届かないんだけど?」
みたいな話がネット各所で散見されましたが、そりゃそうでしょうね。
そもそもの公示日が、10/15で連休明け初日。
(公示日直前の10/13は日曜日、10/14はスポーツの日で祝日)
現在、日本郵便はハガキ類は土・日・祝は配達しない。
そうなると各地の選管は、仮に10/15の公示当日必着で投票案内はがき発送をするとなると、公的機関の就業日を考えると、遅くとも連休前の10/11(金)には発送しておかなければならなかった。
石破首相の衆議院解散宣言日から起算しても、発送までの準備期間は僅か10日弱。
これは各地の選管を責めるのは可哀想なレベルですわな。
石破首相があまりにも「丁寧なプロセス」を逸脱して、党利党略に走った結果こうなった訳ですから。
実際私の選挙区では、なんとか選挙期間初日、10/16には投票案内はがきが届いていました。
ネット上では、10/20あたりを過ぎてもまだ投票案内はがきが届かない、なんて声もよく見られましたが、酷いもんですよねぇ。
これ選挙に関する事で、民主主義社会で重要な事ですから、後で検証の為に各地の選管の発送事情等、キッチリと実態調査する必要があると思うんですけどねぇ…
「1票の格差」是正ももちろんですが、こういう要素もキッチリ検証し、問題点は改めてもらわないと。
話戻して、私のところには10/16に投票案内はがきが届いた訳ですが、それを確認できたのは帰宅後、10/16の夜なので、どんなに頑張っても実際に期日前投票ができるのは10/17。
投開票まで10日しか無い。
10/16に届いていても10日ほどしか猶予が無いのに、それ以降に届いた地域の方だと、更に期日前投票の実質的な投票可能日数が減る。
これも自民党側の狙っていたところなので当然の結果なのですが、そりゃ期日前投票者数も減って当然だよね(汗
続いて(2)の要素について。
これも世間では、低投票率の要因として挙げられる要素ですが、私はあまりそうとは思えない。
何故なら、先にも触れましたが、今の日本の現状は、
「自分の生活の満足度が高い人が多いと低投票率となる」
という仮説とは真逆の情勢にあると思われるので。
満足している方々は、各種世論調査を見てもごくごく少数で、圧倒的大多数の方々は、むしろ大なり小なり何かしらの不満を抱えている。
自分自身の生活の満足度のみならず、日本の現在(今後)の社会情勢においても、決して満足はしていない。
つまり、「保守」では無く「革新」を求めている方が多い、筈。
しかし低投票率… となると、これは興味関心がどうのと言うより、他の要因が大きいんでしょうね。
「諦め」みたいな感情を抱く方は多いでしょうが、「無関心」の方が増える情勢では無い気がします。
となると(3)の要因、となるのですが、こりゃほんと、理由は様々でしょうね。
まずパッと頭をよぎるのは、野党の不甲斐無さ。
有権者には政治に革新を求める気持ちはあるが、その受け皿となり得る政党が無い。
「政権交代こそ、最大の政治改革。」
といかにもやる気のある素振りを見せている野党第一党の立憲民主党も、今回の衆議院選挙(2024)では、小選挙区で全298選挙区のうち207選挙区、207候補しか擁立できていない。
これは213候補を擁立した、日本共産党に劣る数字。
精神的受け皿、とかそういう話では無く、候補を擁立できていないという事は、候補を擁立できなかった選挙区では実際に投票の受け皿にすらなり得ていないのだから、オハナシにならない。
それと、「投票率」を考えるにあたって、メディアもあまり報じない要素として、私としては、
「有権者の高齢化」
も、結構大きな要因じゃないのかなぁ、なんて思うのですが…
2024年には日本の全人口の50%以上が50歳以上となり、2025年には全人口の30%以上が後期高齢者、と、未曽有の高齢化が凄まじいスピードで進む日本ですが、それに伴う社会変化、実情等をデータが捉え切れていないんじゃないかなぁ、って。
それは投票率に関しても然りで。
日本の選挙制度において、投票権には年齢上限はありませんよね。
運転免許証なんかと同じで。
ただ、運転免許証に関しては、過去にご老人達が、ポケ運転で現役世代、子孫世代を轢き56し… スーパーに突っ込み、高速を逆走しetc…
と散々好き放題やり散らかした結果、一定の年齢になると返納を勧められたり、更新試験が若干難しくなったり、と制度が年々アップデートされている。
しかし、選挙制度はそうでは無い。
つまり、ぶっちゃけて平たく言うと、後期高齢者の方々で、生きてるのか4んでるのかよく解らない方、辛うじて生きてはいるがアーもスーも言えない方、自分の名前を言えない方、人間の尊厳の一つである排泄すら己で制御できなくなった方、今日のお昼ご飯を食べたか食べてないかまともに記憶できない方…
この手の属性の方が激増している、って事ですよね。
しかし、選挙権は(辛うじてでも)生きている、その方の心臓が動いている限りは永久不滅なので、選挙人名簿には名前が載っており、頭数には入っている。
この手の属性の方々の数が激増する近年、そりゃ数字上での「投票率」は減るでしょうよ…
というのが、私の見立てのひとつです。
これって結構、大きな要因だと思うんですけどねぇ…
まあ、投票率は投開票を待たないと結果は解りませんが、どうなるんでしょうね。
期日前投票者数が減る要因だらけだった今回の衆議院選挙(2024)ですが、最終的な投票率はどうなるか。
世代別投票率なんかは全有権者数比で、現役世代に関してはむしろ上がっている、と私は見ていますが、どうでしょうか。
今回はかなりアツい選挙なので、目が離せません。
私は既に期日前投票を済ませましたが、明日(10/27)は全国的に、午後から天気が崩れる予報の地域が多いみたいですねー。
期日前では無く明日投票に行かれる方は、天気・足元に気を付けて、しっかりと自分の権利を行使してきて下さいねー!
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